略して近デジ
先日の「図書館日和4」で、時間の関係上、簡単にしか触れられなかったものに、「近代デジタルライブラリー」。略して近デジがあります。
原資料の保存を目的として、蔵書のデジタル化をすすめている国会図書館ですが、2009年にはデジタル化のために大規模な予算がつき、また著作権法が改正され、さらにデジタル化が進み、利用者がデジタルで閲覧できる資料が増えています。
詳細はこちらなどを参照。
●2010年7月27日 「近代デジタルライブラリー」の提供数が39万冊に増えます
著作権処理の終了していない図書は、国会図書館内でしか見られないのですが、明治・大正時代に刊行された図書は家からアクセス可能。
これが、なかなか、どうして。
見始めると、止まりません。
その中で見つけたおもしろ資料が1872(明治5)年発行の「英会話独学」
英文、発音(カタカナで)、単語の直訳、日本語訳が書かれていますが、例えば……
【英文】
Are you sure?
【発音】
アル ユウ スゥル
【単語の直訳】
ルア(アルのミスか?) アナタ ウケアウ
【日本語訳】
汝ハ承合(ルビ:オウケアイ)ナスッタカ
ほかにも
All right
訳:凱(イヅレ)も御最(ゴモットモ)
Yes
訳:左様
Has the merchant returned from Yedo?
訳:商人(アキンド)ガ江戸カラカエッタカ?
などなど。
外国で使う英語じゃなくて、ついこの間まで江戸だった東京で使う実用!英会話文例集、という日本語訳が、西洋文化がどどっと入ってきた明治時代の雰囲気を感じられる一冊。
あわてたんだろうなぁ、明治の人。という感じなのです。
デジタルで読みづらい資料は印刷も可能。
ほかにも、カクテルの調合法が書かれた「欧米料理法全書」や、はじめて日本でカレーのレシピが紹介されたという「西洋料理指南」「西洋料理通」なども閲覧できます。
タイトルがわからなくても、「分野で検索」で検索すれば、なんとなくでも、自分の興味のある分野の本にたどりつけるはず!
近デジでおもしろ資料が見つかるかも、です。
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